ビットコインhttp://bitcoin.org/)なるものが最近TechCrunchなどに取り上げられ、仮想通貨に関してのちょっとしたhype(ブーム)が起きている。

ビットコインは、一言で説明するとP2Pの仮想通貨で、現在の国家管理の通貨に対してのアンチテーゼとして展開されている。ぱっと見は、一般的なポイントシステムに見えるが、なかなか違う。

 

まず、発行量が有限である。これらの発行量に関しては自動で計算されており、総合計額は2100万ビットコインを上限に、順次発行されている(現在は700万ビットコインが流通)。ビットコインには交換レートは存在せず、使いたいと思う人が使い、勝手にレートを決める仕組みになっている。

 

ようするにビットコインに価値を感じた人のみが、既存のシステム(ドル、ユーロ、円など)を介さずに取引をおこなう
まだまだ少ないが、支払いにビットコインを受け付けるようなサービスも登場し始めている。
この一定の人があるものに価値を感じることで、実際の価値をもたなくても信用の担保として成立する仕組みは現在の通貨も一緒で、
以前は金(きん)が価値を担保していたが現代に入ってはそうでもなくなっている。

もし現在の銀行システムについて詳しくない(説明できない)のであれば、下記のリンク記事をぜひ読んでもらいたい。非常にわかりやすく説明されており、2chやる夫ネタと馬鹿にしないで欲しい。
とくにやる夫が金を貯め込む倉庫を作るアイディアのところは必見。
続けて読んでいくと、リーマンショックの流れも理解できる、個人的には書籍化されても良いと思うくらい非常に優れたコンテンツだ。

 

やる夫が儲けるようです 【古代編】

 

やる夫が儲けるようです 【近代編】

 

やる夫が儲けるようです 第三部 最終話

 

やる夫で学ぶサブプライム問題 その1  (その9まであります)
さて、このビットコインシステム、特定の企業が自社サービスとして展開している場合、ポイントとして扱われるか、または違法と認定されてしまう。(通貨の発行権は各国中央銀行の独占権がある)ようするに、国の解釈ひとつで違法認定され、つぶされてしまうリスクが存在する。

 

しかしこれをかいくぐるためか、なんとビットコインはオープンソースで展開されている。これがP2P通貨と呼ばれる理由で、ソースコードも公開されており、ファイル交換ソフトなどのように、「どの国」で展開されているサービスかが特定できないシステムに進む可能性がある。こうなると、どの国の法律に抵触しているかすらも曖昧になり、サービスとして生き残る可能性が考えられるのだ。

 

本来の主旨だと、現在流通している通貨を介さずに価値を感じる人だけを増やし、クリティカルマスを越えたところでポジショニングを作る、という方向だが、逆に現実通貨に結びつけるビットコインシステムに興味を持ち、Paypalを通じてビットコインを購入できるサービスを立ち上げている者などもいる。ただ、それに対して逆にPaypalがビットコインを購入できなくする措置を行うなど、いい意味でも悪い意味でも注目されはじめている。

 

ビットコインをPaypalで買えるCoinpalが閉鎖した件を語るスレッド

 

どうやら日本のテッククランチ・ジャパンでは翻訳もされず、あまり注目されていないようだが、米国のほうでは十分に議論が巻き起こっている。

 

Make.Money.Slow : The Bitcoin Experiment

 

Bitcoin, Ven and the End of Currency

 

Quoraでの議論(全編英語。Adam Cohenはただの詐欺だ、と言及)

 

How BitCoin Wants to Make Money Even More Virtual

 

Can BitCoin, the First Open Source Currency, Threaten the Dollar?

 

これまでセカンドライフのリンデンドルや、プレイスパンの仮想通貨マネジメントビジネスに携わっているなかで、
一般テクノロジー業界に仮想通貨の議論が巻き起こっているのが非常に興味深い。
競合もすでに登場してきており、Ven (勝手に推測するに、バーチャルな円 → Ven?)などはオープンソースにせず、あらゆるポイントに為替レートがついて交換可能になる時代を想定して作られている。

ちなみに1999年2月にはFlooz.comという、インターネット内独自通貨を作ろうとしたサービスも存在する。

 

さて、個人的にこれらの記事をチェックをしていてショックを受けた一文がある。

 

TechCrunch Make.Money.Slow : The Bitcoin Experiment 記事内のこの部分だ。

 

“But why would any American or European business adopt Bitcoin in the first place? It’s an elegant and disruptive solution desperately looking for a problem. There’s nothing wrong with the dollar, euro, or yuan.”

 

翻訳:
だがそもそも欧米のビジネスがビットコインを導入する必要があるのだろうか?このサービスは問題意識をもち、その解決をもとめた破壊的でエレガントなソリューションである。ドル、ユーロや元になんらかの間違いがあるわけではない。

 

ドル、ユーロ、元。

 

今まではこの「元」の位置に「円」が取り上げられていたはずだ。

 

あくまで一記事のたとえでしかないが、それでもやはり国際的に日本のポジションが弱くなっていることを感じさせられた。

 

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